第4話
実は、挙式でのリングピローも…。
(※と=とおるさん/旦那様 ゆ=ゆみさん/奥様 ス=スタッフ)
ス 今日持って来てくださった結婚式のお写真に
リングピローが映っているのですが、コレは…
ゆ はい、はコレは工房で指輪を入れていただいた
箱を使わせていただきました。
ス ええ!そうなんですか?
ゆ そうなんです。
式場の人に「リングピローはどうしますか?」
って聞かれたときに、
「コレを使いたいんです」って、
指輪のお受け取りの時に工房で入れていただい
た箱を渡して、当日その箱をリングピローにし
たんです。
と 自分たちで作った指輪だから、うれしくて、想
い入れもあったので、ユミが、工房の箱を使い
たいって言って。
ス そうだったんですね。
ゆ そうなんです。ワガママを言って、お願いしま
した。
と 自分たちで作ったっていう思い入れがすごく強
くありましたから。
それでも結果、白いチャペルだったから、工房
でいただいた白い箱がすごく合っていました。
ゆ そうだね、きれいだったよね。
でも先輩たちに後で
「どうしてリングピロー作らなかったの?
節約?」
って聞かれました(笑)
「節約じゃないですよ!自分たちでつく作った
大好きな指輪だから、工房で入れてもらった箱
を使いたかったんです!」
って説明しました(笑)
と 自分たちで作ったっていう感覚があるから、
きっと市販のものとはぜんぜんちがう愛着が沸
いていたのかなと思います。
ゆ それと、式場の人に、
「挙式まで指輪をつける練習をしておいた方が
いいですよ」
って言われていたので、家で練習をするんです
けど、その時も
「傷付けてないよね?」「大丈夫だよね?」
って、もうドキドキしながら触っていました(笑)
と ユミが本当に大事に大事にしていて、あと何日、
あと何日って、指輪を眺めて、当日、着けるの
をすごく楽しみにしてたよね。
ゆ うんうん。
それと、トオル君はすごくおばあちゃん子で、
私はおじいちゃん子だったんですけど。
トオル君のおばあちゃんも(私の)おじいちゃ
んももう他界していて。
私たちの家に、おばあちゃんとおじいちゃんの
写真を飾ってある場所があるんです。
その二人の写真の前に、挙式の日まで指輪を置
いておいたんです。
「おじいちゃん、おばあちゃん、見ててね」
って。
と そうだったね。ユミのおばあちゃんは、
式の写真とか見せたらすごく喜んでくれたよね。
ゆ 私のおばあちゃんは健在で、91歳になるんです
けど、
「おらはもう人がたくさん集まる場所には行け
ないから」って。
式には来られなかったんですね。
だから、式のときの映像とか指輪を作っている
時の写真もたくさん見せたんです。
ス おばあさま、喜んでくださいましたか?
と はい、とっても。
おばあちゃん「良かったねえ、良かったねえ」
ってすごく喜んでくれたよね。
ゆ うんうん。
うれしそうに写真を見てくれたよね。